普段会話をしていて「この日本語間違っているのかも」と思うことがしばしばあります。また子供や親戚の子供から質問されて「そう言えば深く考えたことなかったけど、正しくはどうなのだろう」と思うことも少なくないですよね。
そこで今回は意外と勘違いされている日本語をまとめ、紹介していきます!
勘違いされている日本語一覧
今回まとめていく日本語は
- 1時間弱
- 潮時
- 気が置けない
- 役不足
- 浮き足立つ
- 煮詰まる
- 失笑
です。順番にまとめていきます。
1時間弱
意味:約50分
今回のタイトルにもしている「1時間弱」とは60分には満たない50分ほどを指します。ただし、NHK放送文化研究所がWeb上で行ったアンケート(2016年実施)によると、「1時間弱」の意味を「60分を少し超えるほど」と誤解していた人の割合は、全体では12%、20代では25%、10代では34%にまで及んでいたようです。
『大辞林』(第三版)によると「弱」とは「よわいこと」の次に「数量を表す名詞に付いて、端数を切り上げた数字であることを表す」という説明があります。要するに「1時間弱」は切り上げると1時間、すなわち1時間に少し足りない時間であるというわけです。
潮時
意味:ちょうどいい時期
「そろそろ潮時だ」のように、「引退」「別れ」などの場面で使われることが多いと捉えている人が多い言葉です。しかし、本来は「ちょうどいいタイミング」という積極的な意味合いがあります。
気が置けない
意味:気遣いの必要がない、遠慮が要らないこと
「気が許せない、油断できない」と誤訳されがちなこの言葉ですが、本来の意味とは反対の意味に理解している人が多い言葉です。「気が置ける」という言葉自体が「相手に遠慮する」、「気が許せない」の意味であるため「気が置けない」とは、「気遣いの必要がない」「遠慮が要らない」という意味になります。
役不足
意味:役目が軽すぎること
「力不足」と「役不足」を取り違えて使用している人が多いのか、誤った解釈をされている言葉です。たしかに「力不足」とは「(自分の)力が足りない」という意味ですが、「役不足」とは=「(与えられた)役目が足りない」という意味です。
浮足立つ
意味:不安や恐れがあり落ち着きを失うこと
楽しみなことがあるとウキウキして落ち着いていられないという意味で使っている方が多い言葉ですが、実は「不安や恐れがあり落ち着きを失う」という意味です。
煮詰まる
意味:議論や意見が出尽くして結論の出る状態になる
「煮詰まってしまい、アイディアが浮かばない」など、話し合いの場が停滞してしまう状態をさす言葉として使われがちな言葉です。しかし本来は「議論や意見が出尽くして結論の出る状態になる」ことをいいます。そのため、結論が出る寸前に用いるのが正解です。
失笑
意味:思わず笑い出す・おかしさのあまり噴き出すこと
相手を馬鹿にして「あきれた」というニュアンスで「失笑する」を使う人がいます。しかし、それは「嘲笑」であり、失笑ではありません。本来の失笑の意味は「的外れな発言に失笑を買っていた」というように、「思わず笑いだす」「おかしさのあまり噴き出す」です。
最後に
今回は誤って使われている日本語についてまとめてきました。音のイメージから勘違いされて使用されたことが普及したことで誤った使い方が一般的になってきたようです。今回まとめたことの他にも「とんでもございません」という間違った言葉の使い方も広がっていたり、成人年齢が変わったことで未満とはどういう意味なのかにも注目が集まっていたりと、日本語に対する関心も高まっているようですね。
正しい日本語を使用することは特にビジネスシーンでは求められますし、しっかりと理解して信頼される言葉を使っていきたいものですね。
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